先日、習字教室の最中に
「ピンポ~ン。」
出てみると、見知らぬ小学生が10人ばかり。

これが全員、習字教室の生徒候補ならこんなに嬉しいことはないんだけどね~。(^^♪
・・・世の中、そうは問屋が卸さない。(笑)

一番大きな男の子が代表してしゃべるには、「犬が見つかった。」と。

その日、教室の時間より早めに到着した子供たちが、まだ時間あるから隣の公園で遊んでくると言って飛び出していった。
どうやら、その時に顔見知りの上級生が飼い犬を探しているのに出くわしたらしい。
一緒に探してあげていたけど、時間切れで生徒は習字にやって来た。

で、その時一緒に犬を探していた近所の他の子供たちが、なんと犬を保護してくれている人を見つけた。
だが、当のご本人である飼い主さんは、もうどこかへ行ってしまってわからない。
ウチの生徒がその飼い主の知り合いみたいだ。今はここで習字を習っているんだというので、保護した人を連れてやってきたわけ。

―――で、誰んちの犬なの?
〇〇△子ちゃん。

―――その子の家は?
家は知らない。だって川西の子じゃないもん。学年違うし。多分、学校のほうじゃないかな?

なるほど。だからここで遊んでいる他の子供たちも、その子がどこの子か分からなかったわけか。

―――何年何組なの?
〇年生。でも組は知らない。

―――そりゃそうか、学年違えば組は知らなくてもふつうだね?
さっきは自転車で探しに来てた。たまたま習い事(スポーツクラブ)が一緒でお友達なの。

―――ほうほう。それで?おうちに帰ったら連絡先は分かるの?
あ!!そうだ!!今日は夜に練習があるから多分会えるよ。

習字のある日に、もう一つ習い事始めたんかい!
と思ったが、それはさておき。

こうして一件落着

結局、保護してくれている人の連絡先メモを、夜の練習の時に渡してあげるということが決まり、一件落着。

保護した方によると、臥龍橋の上でうずくまっていたから連れて帰ったと言う。調子悪そうにしている犬を見かけたら、犬好きの人は放ってはおけないんだね?かくして、お犬様は川西にやって来て、川西で遊んでいる子供たち大勢に探してもらって、保護者と巡り合えて、無事にお家に帰って行ったかな~?
結果は聞いていないから知らないけど、地域の子供たちで大捜索っていうのも、なんだかすごく微笑ましい。

公園の隣に住んでいると、こうしたちょっとした事でよく子供がやって来る。
昔、我が子が小学生だったころは、どこの子っていうのがだいたいわかっていたけど、今となっては全然知らない子ばかり。それでも彼らは物おじせずに「ピンポ~ン。」とやって来る。
「転んだからばんそうこうちょうだい。」
「ボールが庭に入ったから取りに入らせて。」
「車庫の屋根の上にブーメランが乗っちゃった。取って~。」

今日は私が家にいて良かったなと、思いながら対応することが多い。

やっぱりここはまだまだ田舎だから、そんなふうに近所の子供たちが自然に大人を頼る土台ができてるんだろうな~。
イマドキ、「知らない人と話してはいけません。」なんて教えられることも多いらしいことを思うと、ちょっと嬉しいぞ。

多少なりとも地域と関われることで、ほっこりした気持ちになったひと時だった。