2016.12.15

「先生、すごいね!」
と、習字教室の6年生がほめてくれた。
一体何を褒められたのかというと、・・・。
何歳かと聞かれて、すかさず「51才!!」
と答えたから。

「大人はみんな、学校の先生だって、『はたち~♪♪』とかって、ありえんじゃろう。あんな白髪だらけなのに!!」

子供に歳を聞かれてまともに返事する馬鹿正直な私に感心してくれたらしい。
「うそをついたらいけません」なんて言いながら、自分がうそをついちゃあいけないから。
なんていう、倫理観にもとづいたわけではない!

私はただ、純粋に今自分が51才だということが、うれしくて仕方ないのだ。
だから、自己紹介で歳を言うことに抵抗は全くないし、今だってこうやって世界中に歳をさらしている。(笑)

なぜかというと、話は昔にさかのぼる。
幼いころ、私は耳が悪くて、強い薬を服用していたらしい。
その結果、副作用だとかで、歯に異常が出た。
大学病院で私が治療台に乗ると、いつも若い見習いの先生たちが呼び集められる。
ぐるりと取り囲まれて、毎回毎回、私の口の中を覗き込んで解説される。

正直、ウンザリだった。

当時の技術では治療が出来なくて、権威ある大学病院の先生からこう言われた。
「あなたの歯はこんな歯だから、20代で総入れ歯になるかもしれない。覚悟した方がいい。」
つまり、当時7~8才だった私にとって、大人になることは、絶望でしかなかった。

ところがどうだ。
中学生になってから、母が生長の家の信仰を始めた。
母の信仰生活を見ていて、「これはいいもんだな」と、思った。

たったそれだけで、私の2重苦は解消されちゃったわけ。
聞こえなかった方の耳は聞こえるようになった。
その頃、治療技術が革新して、普通の虫歯の治療みたいに簡単に治療してもらえた。
だから51才になった今でも、未治療の歯こそないけど、まだ入れ歯は1本もない!!(笑)

何が総入れ歯だ!!(笑)

ちょっとは白髪も出てきたし、肌だって体形だって、若いころとは変わった。
でも!!
私は元気だし、家族もたくさんいて幸せだ。
子供のころに感じた大人になることへの絶望なんて、ひとかけらもない。

これが嬉しくないわけがない!!

鏡を見ると、年相応の私がいる。
武内和恵、51才。・・・うん、悪くない!

って、思うワケ!!(笑)