2017.01.18
そうか、そういうことだったのか。
今日の習字教室でやっと気づいた。
「先生、これならとっくに漢字を習ったよ?」
「書きとりの練習しよるんじゃないじゃけぇ、手本の字をよーーく見てごらん?
『次は何の字か』じゃなくて、『この字はどんな形か』いうのが大事なんよ。
今はひらがなの形を練習しよるんじゃけえね?」
「じゃあいつになったら漢字ができるの?」
「2年生になったら!」
「ホント?」・・・目がキラキラ。
「あ、でも2年生になってもひらがながちゃんと書けんかったら、まだひらがなだよ?」
「キャーーー!それはいやだーーー!」
というやりとりが1年生との間であった。
すごくやる気があって、一所懸命練習する子だったのに、どうもここ数ヶ月元気がない。
つまらなさそーにしている。
気にはなっていたのだが、どうやったら元のようにやる気を出させてやれるのか、分からなかった。
彼女は、何のために練習しているのか、目的がわからなくなっていたのだ!
ということが、今日分かった。
幼稚園の頃から通っていて、いつもそれはそれは楽しそうに書いていた。
そのころはまだ字を習い始めたばかりだから、字を覚えることが嬉しくて、張り切っていた。
でも、小学校に上がって、ひらがななんて、お手の物で書けるようになった。
もう漢字だって習い始めたのに、知ってる字ばっかり書かされる。
・・・つまんない。
と、いうことだったらしい。
習字をやる目的は、キレイな字を書けるようになること。
当たり前っちゃ当たり前の事なんだけど、いつの間にかその目的が分からなくなってしまうこともあるのだ!
学校では、習った漢字はできるだけ漢字で書くように指導される。
なのに、お習字では、ひらがなを書かされる。
そこに理不尽さを感じていたらしい。
そうか、自分の字の形と、手本の字の形。
どうちがっていて、どうやったらキレイになるのか、キレイに書けた字は、前の字とどう違ってきたのか?
「この字を知っているかどうかじゃなくて、どうキレイに書けるか、っていうのが大事なんよ?」
以前の目の輝きが戻って来たようだった。
指導者は、目的が何なのか、どうやったらその目的に到達できるのか?
そんなことも常に自覚させながら指導しないといけないんだな?
今日はそういうことを、子供たちから教えてもらった。(笑)