2016.12.12
年末になると恒例の清水寺の今年の漢字!
ああ今年もそんな時期になったかと思いながら、ふと思い出したことがある。
何年も前の事だが、我が子が中学1年生で個人懇談会へ行った時。
廊下に展示してあった各人の「1学期を漢字1文字で表すと何?」
というお題についての回答集。
中学校へ上がったばかりで、まだ慣れない中の戸惑い。
成績順位がわかるようになったことについての苦労などを表現したものが多かった。
「苦」とか、「辛」とか、多くの生徒がそういった言葉を答えていた。
だが我が子は何と書いていたか?
・・・「輝」。
添えられていた説明文にはこう書いてあった。
「中学校に入って、部活も始まって、テストもあって、新しい学校生活になって、友達も増えて輝く感じだから。」
これが、小学校の頃に一時期登校できなくなっていた子の言葉だと思うと、私は嬉しくて涙が出た。
だからその時に手元のあった紙にその言葉を書き写したメモを、5年も経った今でも大事に持っている。
あの頃、私は必死でこの子をほめるコトバ、前向きなコトバをかけ続けた。
嬉しいことに目が向けられなくなるから、学校へ行けないのだ。
良いことを見出せるように心の方向を変えなくちゃいけない。
ひたすら、良いコトバを探し、使うように、努力した。
それから数年たち、うれしいことを言ってくれる子に変わってくれた。
「苦」でもなく、「難」でもなく、「辛」でもない。
あの子が感じた新しい生活の漢字は、「輝」だった。
さて、今年の私を漢字で表したら、何になるだろう?
そして、あなたの今年は、一体何でしたか?