「どこか気になるところはございませんか?紐が当たって痛いところ、結び目が当たって痛いところとか、ありませんか?
逆に緩すぎて気持ち悪いことはありませんか?」
着物を着せ終わって、帯を締める前。
たいてい、そんなことを聞いてから次の作業に入る。
ほとんどの場合がここで、「苦しくないし、とってもラクで、嬉しい」と答えてくださる。(*^^)v
帯を締める時には、2巻きしたところで、やはり声をかける。
「締め具合はどうですか?きつすぎたり、逆に緩すぎたりしませんか?」
ここでもたいていの場合、「大丈夫だ」という返事が帰って来る。
中には、「もう少し緩めてほしい」とおっしゃる方もある。
ところが!!
今日はイレギュラーなことが起こった。
「もうちょっと締めてください。」
「緩かったですか?じゃ、もう少し締めますね。」
・・・だけど!!
「もっと締めてもらった方がいいです。」
と、のたもうのだ!!
私も力が弱くなったのかな?
と、この辺りで自分の握力が心配になってくる。
気に入ってもらえていないのがわかったので、一旦ほどいた。
もう一度、1巻き目からギュ――――っと、締め直した。
私的には「これはないでしょう!!」というくらいまで、ぎゅ――――っと締め上げた!
これでもかと、満身の力を込めて。(苦笑)
「ああ、このくらいがいいです。」
・・・マジですか!(@_@)
こんなに締められたら、私なら死んじゃう!!
「披露宴の途中で、締め過ぎじゃけえエラかった(方言:苦しかった)とか、言わんといてくださいよ~。」
「大丈夫ですよ~。さっきのじゃ、緩すぎて気持ち悪かったですから。」(笑)
「・・・。」
次のお客さんの時には、普段通りに締めてみた。
で、声をかけてみると
「いや、十分締まりました!!これ以上締められたら死にます!!」
・・・ですよね?(ホッ)
やっぱり、私の力が弱くなったんじゃなかったんだ!
あんなにむぎゅ――――っと締められた方がお好みのお客さんもいらっしゃるんだ!!(@_@)
何年もこの仕事をしているけれど、初体験!
人によって感じ方は違うから、締め加減もやっぱりお聞きしながらやらないといけないな~と、今日は改めて、肝に銘じました。
いくら他の人にはちょうど良い締め具合でも、人によっては、緩すぎたり、きつすぎたりするもの。
・・・とは知りながらも、今日はホントにびっくりしました。
どんな具合かをお聞きしながら、お客さんの好きな感じに仕上げて差し上げてこそ、喜ばれる仕事ができる!
・・・ってことですよね~。
ええ、今日は久しぶりに着つけの話題もしてみようかな?と思いまして・・・。(^^♪
相変わらず、週末には結婚式場で親族さまの着付けの仕事をさせていただいてます。(笑)
ほぼ毎週、ちゃんと行ってますよ。(*^^)v
それにしても、今日のお客さん、ホントに大丈夫だったかな??
帰る前に、式場スタッフに、いきさつを話しておきました。
だって、私的には信じられないほどきつく締めましたから・・・。(笑)