「大丈夫よ、私がおるよ」~母に対して腹が立たなくなった理由

「大丈夫よ、私がおるよ」~母に対して腹が立たなくなった理由

そして認知症を自覚した母が、一番幸せそうな理由

最近の私は、
認知症の母に対してあまり
腹が立たなくなりました。

ここまで来るには、
長年の葛藤がありました。

今日は、
穏やかに過ごせるようになるまでの変遷を
話してみます。

母がおかしなことを言い始めたのは、
23年も前のことです。

でも当時の母は、
記憶が不確かになっていくことに対して、
すごく不安だっただろうし、

だからこそ、
まだらに覚えている記憶に
しがみついているようでした。

「あの時、ああでこうで、
私ははっきり覚えとる!
アンタのほうが忘れとるんじゃ!」

と、よく怒っていました。

確かに、
母の言う「あの時ああだった」は、
部分的には正しいのです。

だからめんどくさいのですが…。(苦笑)

実際には間違えているほうが
圧倒的に多いんですよね。(^^ゞ

前後のつじつまが全く合わないし。(^^ゞ

しかも、
そこにお金が絡むと
本当にやっかいでした。(笑)

かつては、
「いつでもいいよ」
「うん、じゃあ次の時に」
が通用していたけど、

そのころからお金のやり取りは、
絶対に立て替えないし、
即刻払う!
に変えました。(笑)

そうそう、伝言などは、
もうそのころから不可能でした。(^^ゞ

一所懸命話してるけど、
何が言いたいのかさっぱりわからない。

結局、
元の人にコンタクトをとって、
「ああ、そういうことだったのね!」(^^ゞ

認知症を自覚できたきっかけ

そんな母ですが、
自分の記憶の異変に気づいたのは、
つい2年前のことでした。

「お医者さんから脊髄が悪いと言われた」
と、しつこく言うのでめんどくさくて、
母の目の前で医師に聞きました。

「私が聞き漏らしたのかもしれないのですが、
『脊髄が悪い』とか、
おっしゃいましたか?」

「え?脊髄?
僕は内科だからそんなこと言わないですよ~。
整形外科に行かれんですか?」

それまで、
母と私とで
さんざんこんなやり取りがあったんです。

「お医者さんに脊髄が悪いと言われたけど、
私はどうすればいいの?」

「いやいや、
そんなこと誰も言ってないよ~」

「アンタは忘れたんかね!?」

「いつも病院に一緒に行くじゃん?
でも、お医者さんからそんなこと言われてないよ」

「いいや!
あの時ああでこうで、
確かに先生は言った!
私が覚えとるのに、
アンタはまた忘れとる~~!!」ヽ(`Д´)ノ

いつものやつを
さんざん繰り返した挙句の、
お医者さんへの質問でした。

その時、
お医者さんの答えを聞いて、
母は自分の記憶が間違っていることに
初めて気づいたようでした。

その時から言い始めました。

「私はバカになった。
わからんようなった。」

そしてその数か月後、
ある時急に腰痛で一時的に動けなくなり、
我が家で暮らすようになりました。

「自分がバカになった」
と言うことで、
母は心を保っているようでした。

自分が認知症だという
受け入れがたい事実を
ようやく受け入れることができたんです。(*^^*)

リハビリ施設の人から、
こんなことを言われたことがあります。

「思い出そうという努力をすぐ投げ出してしまう。
もうちょっと頑張ったら
良いトレーニングになるのに。」

ですが、
私はそうは思いません!

母は長い間、
記憶が薄れていくことに対して
大きな恐怖心を持っていましたが、

やっと今
「ああ、忘れても大丈夫なんだ」と
解放されたのです。

こんなに幸せなことはないと
思うんですよね。

大進歩です\(^o^)/

認知症の本人が、
自分が認知症であると認められない間が
一番不幸です。

デイサービスへ通うのも、
最初はとても、
嫌がっていました。

自分がダメになっていく気が
していたようです。

そこを通り抜けて、
認知症だという事実を自分で理解でき、
支えられて生きてもいいんだと、
思えるようになったから…。

母は今、
とても幸せそうにしています。

たまに起きるパニック

もちろん、
どんどん分からなくなることに対して
不安はあるようです。

時々パニックを起こすことがあります。
「こわい~~~!」と
震え始めることがあります。

そりゃそうでしょう。
どんどんわからなくなっていく感覚って、
怖いに違いありません。

「大丈夫よ~。
私がおるよ~。
おかーさんの代わりに
みんなが覚えとるよ~。
さあ、深呼吸しよう!
吐いて~
吸って~」

背中をさすってそういうと、
落ち着きます。

あ、これね、
実はTVドラマで覚えました。(^^♪

スペクトラム症候群という
自閉症の障害を抱える弟が、
時々パニックを起こすんですね。

そしたらお兄ちゃんが、
抱きかかえて
深呼吸させていました。

私はドラマのように
イケメンのお兄ちゃんではないけれど(^^♪
真似してみたんです。

そしたら
こっちがびっくりするほどカンタンに、
パニックが収まります。

昔からの母のお友達へ

ところで
認知症のタイプにもよるんだと思いますが
うちの母は、
昔からのお友達はよく覚えています。

逆に、いつも顔を突き合わせる家族、
特に孫やその配偶者なんて、
さっぱりです。(笑)

家族がわからなくて、
他人のほうがよくわかるのって、
家族からすれば複雑ですが(笑)

“認知症あるある”だそうです。(^^ゞ

つまり、
昔からの知り合いの他人様は、
よくわかるんです!(^^ゞ

大丈夫ですから、
どうぞ会いに来てください。

いたって普通に会話できると思いますよ。(*^^)v

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