
「長らくお世話になりました。
どうぞ、お元気でいてくださいね。」
今まで着付けのお仕事をご依頼くださっていたお客さんに、最後の着付けをさせていただきました。
着つけはご自分でできていたのだけれど、要介護状態になってからは着れなくなってしまったという、ご年配のお客さんです。
何かの時には、電話がかかるので、お着せしていました。
「あなたにやってもらったら、しゃんとする。」
と言ってくださるのが嬉しかったですね。
まぁ、そうはいっても、ご自身が着物のことをよくご存じの方なので、要所要所でお好みをお聞きして着つけていただけのことです。
だから、ご本人のお気に召すような着付けに仕上がるのは当たり前の話なんですよね。(*^^)v
「もうやめようと思っているんですよ。」
依頼の電話を頂いたときに、いったんは断りました。
「それでも」と頼まれて、今日は出かけました。
「無理を言うて悪かったね。おつりはいらんけぇ。」と、ちょっと多めにくださいました。m(__)m
「今度からは、ここに電話して下さいね。」
と、出張着付けセンターの電話番号を書いたカードを、手渡して帰りました。
ちゃんとお会いして、ご挨拶できて、良かったです。(#^^#)
このブログをお読みいただいている方には前にも宣言しましたけれど、もうすぐ出張着付けのお仕事を、やめることにしています。
理由はたくさんあります。
お陰さまでマーケティングのお仕事のご依頼が増え、時間が取れなくなったこと。
ここ数年、一度に多人数の着付けをすると、親指が痛むようになり、力が入りにくくなったこと。
だから、5~6人も着せたら、帯締めが締めにくくなるのです。
それに何より、私自身が着付けの仕事に前ほど情熱を持てなくなってしまったこと。
だから、再来年の末っ子の成人式までは頑張るけれど、そこまでで終わりにしようと、思っていました。
ちょっと前までは。
・・・なのですが、1年切り上げ、次の成人式で終わりにすることにしました。
あと2ヶ月半です。
なぜ、今なのか?
今まで私が多くのお仕事をいただいていた事業所の都合で、着付けの仕事が減ることが分かったからです。
そうすれば、着つけ技術の維持が困難になることが予想されます。
今まで、私が着物をお着せしたお客さんからは、かなりの高確率でリピート受注していました。
「あなた個人の連絡先を教えてください。」
「お名刺をください。」
ありがたいことに、ご葬儀で、結婚式で、何度そう言っていただいたか数え切れません。
ついに着付けに行くときには、名刺を持ち歩くようになったほどです。(笑)
その技術を維持できていたのは、毎週のようにお仕事をいただいていたからこそなんですよね。
その事業所の仕事が減るなら、私の仕事も、もうやめてもいいかな~・・・と。
さらに、先日、大失敗をしてしまったことも、大きな要因です。
申し訳なくて仕方がなかったし、忘れていた自分自身にも愕然とし、悲しくなりました。
そして、「着つけから気持ちが離れてしまったんだな~」と、痛感しました。
やめようと決めたら、気持ちがすっきりして、
「成人式まであと少し。それまで頑張ろう!」
っていう気に、なっています。
「もうやめるんですよ」と言うと、
「でも、個人的にはやってくださるんでしょ?」
みなさん、そうおっしゃいます。
喜んでくださっていた方は特に。
でも、上記の理由で、もうやめることに決めています。
これまで、着付けの仕事を通して出会ってきたたくさんの皆様に、今、感謝の気持ちでいっぱいです。
写真は、今日の着付けの依頼主様が作ってくださった、紙でできたブローチです。
日米親善で、ベースの方たちに、折り紙を教えておられるのです。
折り紙で作ったお花に、塗料をつけて、カチンカチンになったものがブローチに。
どこにつけていこうかな?(#^^#)
多くのの出会いに、感謝しています。